パラダイムシフトと破壊的イノベーション
時代の変化の一つとして、パラダイムシフトがあります。そのパラダイムシフトを起こす破壊的イノベーションの前にトップ企業でさえも企業として力を失ってしまうことが多々あります。今回はその説明をしていきます。まずは時代の変化としてのパラダイムシフトです。
パラダイムシフト
ものづくりにおいては大衆に認識され価値観が変化していくものです。大抵の場合、従来のものの代わりに置き変わっていきます。
レコード時代のカセットテープ、カセットテープ時代のCD、CD時代のMP3などのように大衆に認識されて時代の流れのように従来のものが置き変わっていきます。劇的に変わっていくため、従来のものを製品としていた企業などパラダイムシフトを起こす破壊的イノベーション(安い、小さい、使いやすい)により収益が激減したりします。
パラダイムシフトとは、認識・価値観が劇的に変化することです。
イノベーションのジレンマ
パラダイムシフトにすぐに対応すれば企業の収益が激減することはないのでは?と思ってしまいます。でも従来の製品を大規模で生産・販売しているトップの企業であるがゆえに、新興企業の新製品(破壊的イノベーションとなり得る製品)に遅れを取ってしまうことも多々あります。
トップの企業がすぐに対応できない理由が以下になります。
・パラダイムシフト始めの破壊的イノベーションは分かりにくい
・トップの企業の大規模既存事業の前では小さい新興の事業・技術に魅力がない
・新興の事業をすることで既存事業を破壊する危険がある
優れた既存事業をその特色を生かそうと従来製品の改良のみを追及し、顧客別の需要に目が届かなくなってしまいます。そのため破壊的イノベーションを作り出しにくく、新興企業の前に遅れをとってしまう傾向にあるようです。
時代の流れとともに、力のある企業もどんどん移り変わっていきます。それらは先ほど説明したパラダイムシフトを起こす破壊的イノベーションによるものが多いと思われます。ただし、数は少ないですが長期間トップの企業もあるのも事実です。その長期間トップでやってきている企業というのは
⻑年トップの企業は製品にパラダイムシフトがないか、イノベーションのジレンマを乗り越える力がある企業
であると言えます。
以下の記事も一緒に読んでもらえると、理解が深まります。
パラダイムシフトの発生理論: イノベーター理論とキャズム理論